メディア学科卒・エンタメ大好き女子が独自の視点で書き綴ります✎☡ 𓂃𓈒𓏸(記事中敬称略させて頂いております)

【ドラマコラム】竹内涼真が『テセウスの船』で開拓したイライラさせないポンコツぶり

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私は、今季の「主演男優賞」はテセウスの船で田村心を演じた竹内涼真だと思う。

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https://thetv.jp/feature/drama-academy/

その理由は、竹内涼真の「イライラさせないポンコツぶり」にある。

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田村心(竹内涼真)の父・文吾(鈴木亮平)は、事件の原因となった青酸カリが自宅で押収されたことにより、犯人とされて獄中に入った。

にも関わらず、タイムスリップしてきたためそのことを知っているはずの心が、青酸カリを探し始めたのは警察の自宅押収が行われたあと。

第9話で心が、「よし、青酸カリはない!」と言った瞬間、「本当に大丈夫?一緒に探してあげようか…」という気持ちにさせられた。

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普通だったら、「主役頼りなさすぎだろ」とイライラしたシーンかもしれない。

というか、心にはそういう''ポンコツ''なシーンが多いのだ。

しかし、なぜか憎めない。

逆に応援してあげたい気持ちになってしまう。

これこそが、竹内涼真が新たに開拓した「イライラさせないポンコツぶり」のように思う。

竹内涼真が一躍時の人となった「過保護のカホコ」では、竹内涼真演じる自立した青年麦野くんが、ポンコツで過保護なヒロインカホコ(高畑充希)に説教をするシーンが多くあった。

そんな竹内涼真が、「テセウスの船」では逆にポンコツ主人公を見事に演じ切っている。

ミステリードラマをやる上で、主人公がポンコツというのはある意味タブーなのかもしれない。

しかし、テセウスの船で竹内涼真はそれをやってのけて、高視聴率を収める成功を遂げたのだ。

きっと、テセウスの船の高視聴率には、「竹内涼真から目を離せない」親心のようなものを抱いた視聴者がたくさんいたということも影響しているのかもしれない。

 「なぜか応援したくなる」竹内涼真の人物像が、テセウスの船のヒットにも繋がったのだろう。

「この人だったから楽しく見れたよね」という主人公こそが、主人公としてふさわしいのだろうな、とテセウスの船の田村心が教えてくれた気がする。

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https://www.tbs.co.jp/theseusnofune/